お役立ち満載

5分で学べる疾患のポイント
〜看護学生が覚えたい! 101の疾患

間質性肺炎

【病態生理】

  • 間質性肺炎とは,肺の炎症による肺の線維化病態で,その線維化は肺傷害と,それにつづく創傷の治療過程において出現すると考えられている.
  • 呼吸機能検査において,拘束性障害*1と拡散障害*2を呈する.

*1 拘束性障害:肺活量(VC)や全肺気量(TLC)の減少を伴う障害(%VC<80%).
*2 拡散障害:一酸化炭素肺拡散能(DLco)の障害(%DLco<80%).DLco(diffusion lung carbon monoxide)とは,肺胞から毛細血管に酸素などのガスを供給するガス交換能力.

 

〈発性間質性肺炎;idiopathic interstitial pneumonia(IIPS)(表1)〉

主要IIPS

 1.特発性肺線維症(IPF)

 2.特発性非特異性間質性肺炎(特発性NSIP)

 3.呼吸細気管支炎を伴う間質性肺疾患(RB-ILD)

 4.剥離性間質性肺炎(DIP)

 5.特発性器質化肺炎(COP)

 6.急性間質性肺炎(AIP)

稀なIIPs

 1.特発性リンパ球性間質性肺炎(LIP)

 2.特発性pleuroparenchymal fibroerastosis(IPPFE)
分類不能型IIPs

Travis,WD, et al.:An official American Thoracic Society/European Respiratory Society statement:Update of the international multidisciplinary classification of the idiopathic interstitial pneumonias.Am J Respir Crit Care Med,188:733-748,2013.引用改変)

 

  • 原因不明の線維化により肺は硬くなり,肺とくに肺胞が収縮・膨張しにくくなる(拘束性障害).そのため,肺活量および全肺気量は減少する.
  • 呼吸不全は,当初は換気障害でなく,主に肺胞・毛細管間の肥厚による拡散障害に起因する.頻呼吸により高炭酸ガス血症を阻止するが,症状が進行すると(低換気・Ⅱ型呼吸不全),高炭酸ガス血症が出現することもある.

〈過敏性肺臓炎(外因性アレルギー性胞隔炎)〉

  • カビの生えた飼料などの有機,あるいは無機物質を反復吸入しているうちにこれに感作されて,Ⅲ型およびⅣ型アレルギー反*3細気管支から肺胞にかけて起こる結果,びまん性肉芽腫間質性肺炎を発症する.

*3 Ⅲ型およびⅣ型アレルギー反応:Ⅲ型は,免疫反応により形成された免疫複合体抗原抗体補体などが互いに結合したもの)が血流に乗って流れた先で,周囲の組織を傷害する反応.Ⅳ型は,抗原と特異的に反応する感作T細胞によって起こる.抗原と反応した感作T細胞から,マクロファージを活性化する因子などが遊離し,周囲の組織傷害を起こす.薬物アレルギー,金属アレルギーなどがある.

 

〈薬物性肺臓炎〉

  • 薬物投与によって起こる間質性肺炎,線維化肺炎である.

〈塵肺〉

  • 粉塵の吸入により肺に生じる病的状態であり,その本態は間質性肺炎・肺線維症である.
  • 石綿肺症,珪肺症などがある.過敏性肺臓炎に似た病態を示す.