お役立ち満載

国際化社会と看護

第9回
水の違い

小笠原 広実 Hiromi Ogasawara

医療法人 偕行会法人本部海外戦略部
公益財団法人 日本アジア医療看護育成会(研究員)

インドネシアに駐在し,日本で働くことを目指す看護師の支援をしています!

 

 

水道水が飲めない国

日本でも最近は水道水を直接飲まずに,ペットボトルのミネラルウォーターを買って持ち歩いている人を多く見かけるようになりました.でも,日本は水道水をそのまま安心して飲むことのできる世界でも数少ない国です.東京の水道水はペットボトルになって売られていますね.

 

インドネシアでは,水道水は飲めません.また蛇口から水は出てはいても,それは井戸水をくみ上げて貯めたものであることも多く,いわゆる水源から貯水場で処理をしているものとは限りません.貯水場での処理を経たものであっても,やはり飲料には適しません.水のついた食器,水のついた包丁で切って売っている果物,生野菜,氷などはなるべく避けるようにとの注意はガイドブックにも書いてあります.

 

インドネシアでは日本でペットボトルの水を買って飲むようになるずっと前から,各家庭にもウォーターサーバーがあったり,学校に行くときには水筒を持参するという生活が当たり前でした.またペットボトルの水は高いため,主婦の朝一番の仕事は,大量の水を沸かして冷まし,飲み水や料理用の水を作ることだと聞いていました.水道水を安心して使うことのできる日本の生活は本当に便利なのだと感じます.