お役立ち満載
看護教員がおくるリレーエッセイ
- 第12回
(最終回)
- キャリアデザイン
(最終回)
瀬戸 奈津子 Natsuko Seto
関西医科大学看護学部設置準備室 教授
松田先生とのリレーエッセイも最終回を迎えました.リレーにならずとも,それぞれに大事にしていること書かせていただくにあたり,私自身の学生時代の記憶や実習指導の主軸,看護基礎教育の手ごたえ等々,整理することができました.最後に,私の看護職人生を振り返りながら,実習と少し離れたテーマを取り上げます.
先輩ナースとの出会い
学会で当時の教員に会うと,私がいかにひどい学生であったかをいまだに切々と言われます.記憶にないものの,書くのもはばかられるようなエピソードもあります.そんな私が臨地実習を通して看護に関心をもち,新人看護師としてデビューした実習病院の外科病棟で,自分にも他人にも厳格な看護師長と先輩方のもと鍛えられていった次第です.
内科病棟に異動した卒後3年目,一人の先輩ナースと出会いました.その先輩は日勤に加えて月に深夜勤8回のシフトをこなしながら夜間大学に通っていました.患者さんから絶大な信頼のある知識と技術,一方で定時きっかりに仕事を終えるスマートな仕事ぶりに目を見張り,引きこまれていきました.
その先輩と一緒に,糖尿病腎症由来の腎不全状態にある患者さんを,入退院を繰り返しながら2年間受け持つ中で,患者さん,家族,ナースが一丸となった指導を体験しながら,後輩に引き継げるように実践をかたちにする意義について教わりました.
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