目指せ!看護師国試合格
- 480本目!
5分間以上聴診してもまったく腸蠕動音が聴取されない場合に考えられるのはどれか.
1 .腹鳴
2 .下痢症
3 .麻痺性イレウス
4 .腹部大動脈瘤
- 解答3
【解説】
1 × 腸管内腔で空気と内容物が腸蠕動により移動する際に生じる共鳴音を腸蠕動音(グル音)といい,聴診器を使用しなくても聞こえるグル音を腹鳴という.正常時でも聴取される.
2 × 下痢症や感染性胃腸炎では腸蠕動音が亢進する.また,腸管に閉塞や狭窄があると,その部位より上部の腸蠕動音が増強して金属性の雑音が聴取される.
3 〇 聴診する時間は通常1分程度である.聴取できない場合は5分間ほど聴診を継続し,それでも聴取できない場合は,腸蠕動音消失と判断する.麻痺性イレウスや腹膜炎などの可能性が考えられる.
4 × 血管雑音が聴取される場合,動脈の狭窄や動静脈シャントがあると考えられる.腹部大動脈瘤では血管雑音が聴取される.