【解説】
水平移動では患者の足側から進む.先行する側の看護師が舵取りを行い,後方の看護師が患者の状態を観察しながら走行する.上り坂では頭側を先行させる.患者の安全を考慮し,常に頭側が傾斜の高い位置にくるよう注意する.カーブでは頭側を軸にして足側を回転させる.頭側を回転させると,カーブによる遠心力が働いて,患者に不快感が生じるためである.また,柵を上げずに移送すると,意識障害者や小児などでは転落の危険がある.患者の腕がストレッチャーの外にはみ出して壁にぶつかるなどの危険もある.移送時は必ず柵を上げる.