お役立ち満載
サイボーグ父さんの『患者道』
- 第6回
- 部分麻酔でICDを植え込む
サイボーグ父さん(60代,会社員)です.
患者目線で,現在の高度な医療を体験して感じたことをお伝えしていきます.
まるで投球後の大リーガー?
ICDを押し込んだところを縫って,それから包帯で左胸を中心にぐるぐる巻きに強烈に締め付けられる.深呼吸をするにも窮屈なくらいだ.よく大リーグの投手が投球後,肩を冷やすのに,包帯のようなもので肩をぐるぐる巻きにされている映像をニュースで見かけるが,まさしくあんな感じだ.全身を覆っていたシートはすでに外されて,手術台の傍らに立つ医師の口から「無事に終わった」と聞かされてほっとする.一方で手術のしんどさから思わず
「私は今50代なので,この手術に耐えられましたが,60代や70代になっていたらとても耐えられなかったんじゃないかと思います」と.
しかし医師達はニコニコしたまま
「いやいや70代,80代の方も頑張っていらっしゃいますよ」
「最高齢の方は90代でした」
まあこれくらいのことで「泣き言を言うな」ということか.ついに「サイボーグ父さん」に変身完了である.しかしつらいのは手術中だけではない.手術後の24時間も,文字通り「縛り」がきつかった.
(次回「看護師をてこずらせた手術後24時間の安静」に続く)
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