お役立ち満載
看護教員がおくるリレーエッセイ
- 第7回
- 看護と平和
松田 直正 Naomasa Matsuda
淑徳大学看護栄養学部看護学科
看護は平和をサポートするもの
わたしの手元に,第二次世界大戦中である,1941年5月26日号のアメリカの雑誌,「LIFE」があります.表紙は,ナースキャップをつけたナース服姿の女性の写真で,左下には「ARMY NURSE」と書かれています.軍のナースですね.そのナースの表情は,誇りと余裕と凛々しさを感じさせます.この表紙を見ると,私は,なぜだか,沖縄で看護訓練によって作られた女子学徒隊の写真と,ひめゆりの塔を思い出します.
戦争は,恐ろしいもので,2度と繰り返してはならないと,改めて思うのです.そして,看護職とは本来,倫理綱領2)にある通り,「安心して生活できるための環境づくりの基盤である平和な社会を実現し維持するために 人々とともに活動する」ものです.看護と戦争とは,本来,最も遠いところにあるものであると,私はここでみなさんにどうしてもお伝えしたいのです.
今回は(も,かもしれません)異質な原稿となりましたが,この夏の終わりに看護職は戦争に対してどういう態度をとるべきなのか,ぜひ考えていただきたいと思います.
出典
1)内閣官房国民保護ポータルサイト
http://www.kokuminhogo.go.jp/arekore/kokuminhogoho.html
(2015年7月27日検索)
2)公益社団法人日本看護協会:看護者の倫理綱領
https://www.nurse.or.jp/nursing/practice/rinri/rinri.html
(2015年7月27日検索)
1941年のアメリカの雑誌「LIFE」(1941年5月26日発行).
(この記事はナーシング・キャンバス2015年10月号に掲載されたものです)
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