お役立ち満載

サイボーグ父さんの『患者道』

第5回
患者自身がICDを選ぶ

サイボーグ父さん(60代,会社員)です.
患者目線で,現在の高度な医療を体験して感じたことをお伝えしていきます.

妻のために看護師が救急救命講習会を仮予約

 「奥さん,救急救命講習会を地元の消防署がやるので,仮の予約を入れておきました」

セカンド・オピニオンの相談をした看護師さんが妻に勧めてくれた.ICDを入れるにしてもそれまでの間に発作が起きた時に,AEDをかける必要がある.その操作法を習得するためだ.最近は自動車教習所で,カリキュラムの一環として教えるところもあり,子どもたちは2人とも教習所で習ったという.妻はだいぶ前に1度,操作方法を教わったことがあるが,最新のAEDの操作法を改めて習うことにする.

手術を前に患者本人はもちろん,家族も正直何をどうすればよいのか,準備する必要があるのか,わからないことだらけだ.こういう時に身近にいる看護師さんが,たとえ自分自身では教えることができない知識やノウハウであっても,どのようにすれば,どこに行けば得られるのかをアドバイスし,セッティングまでしてくれることは本当にありがたい.「患者道」の良き水先案内人だ.そしていよいよICDを植え込む手術となった.

(次回「部分麻酔でICDの植え込み」に続く)