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国際化社会と看護

第8回
宗教への配慮

小笠原 広実 Hiromi Ogasawara

医療法人 偕行会法人本部海外戦略部
公益財団法人 日本アジア医療看護育成会(研究員)

働く人たちへの宗教的配慮

著者がいる医療法人偕行が運営しているジャカルタのクリニック(KAIKOUKAI CLINIC SENAYAN)でも,1日5回のお祈りが教義で定められているイスラム教徒のスタッフのために,勤務中でもお祈りができるよう,クリニック内にお祈り室を設けています(写真1).

 

また,イスラム教では,男性は「金曜礼拝」といって毎週金曜日にはモスクに行きお祈りをすることが定められています.金曜礼拝へは,バティックというインドネシアの伝統的な柄の正装をしていくために金曜日は男女ともにバティックを着用する人が増えます.それに合わせてスタッフも普段の白衣でなく,バティックのユニフォームにしています(写真2).

 

日本の医療法人が運営しているクリニックだとしても,そこで勤務する現地の人たちが信仰する宗教を大事にし,お互いを認め尊重しています. 

 

国際化看護8_2

 

(この記事はナーシング・キャンバス2016年11月号に掲載されたものです)